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謝 辞
しんもと産婦人科 進 本 正 浩
 平成28年10月15日、父は天寿を全ういたしました。
満90歳の大往生でした。長い間ありがとうございました。
 父はモーレツに働きました。
 平成5年に脳梗塞で体調を崩しましたが、それから23年生きてくれました。仕事はしませんでした。もうやりきったのでしょう。ですから23年間家族のためだけに生きてくれましたので私達は幸せでした。孫達は僕の知らない父を知っていると思います。
 平成25年に腎不全になり、俗にいう寝たきりになってしまいましたので、辛かったと思いますが、23年間一貫して自分の身に起こることに対して、すべてを受け入れ泰然としている父の精神力の強さば男として感銘を受けました。
 同時に母の厳しい介護が始まりました。在宅での介護は大変でしたが、その完壁な介護をまのあたりにし、自分はこの人に育てられたのだと、改めて感じ入るものがありました。母でなければ父はもっと早く逝ってしまったと思います。
 この間、九州労災病院、新行橋病院、矢津クリニックの諸先生方はもちろん、多くのスタッフの方々、加えて我がしんもと産婦人科のスタッフ諸君には大変お世話になりました。感謝にたえません。ありがとうございました。

 テレビが好きで、スポーツ観戦が好きで、その日も母とサッカーを観ていて、勝ったね、良かったねと話した後、眠るように息をひきとりました。こんな風に逝ければいいなあという最後だったと報告いたします。
 母の世話になるのがアイデンティティではないかと思うような父でした。元気なころから、仕事以外は見事に何もしません。
 父亡きあと心配なのは母です。どうぞ皆様、寂しくなった母を、遊びにいらしていただいてそして連れ出して頂ければと願っております。
 長い間本当にありがとうございました。